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メルへ~ん♪「ハーバーバーバー」 [book]

 たまにはマンガのレビューでも・・。
 
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バーバーハーバー 7巻まで発売中

現在週刊モーニングで好評連載中のこちらのマンガ。
大阪千里でヘアーサロン「みなと」を営む馬場皆人(33)通称マスター
独身、彼女ナシ、天然、空想癖アリ、そしてトレードマークのバンダナの下はザビエルハゲ!
お店はお世辞にもあまり繁盛しているとはいえないが、仕事にはこだわりとプライドを持つ。
そんな彼のキャラを慕う常連客は多い。
一方、マスターを密かに思い続ける、東京で働くかわいいOL鹿崎東子(塔子)さん。
大阪へ帰省するたびにマスターに接近しその気を見せるも
鈍感なマスターはなかなか気づかない。
マスターと東子さんの空回りな、ほのぼの遠距離恋愛を軸に
店に集まるお客さんたちや、近所の幼なじみ、理容一家である家族、大阪北摂の町並みを
和みのタッチと、 1ページ8コマ割り(メルヘンタイムは5コマ割り)という変わったスタイルで描く。

こないだ久々にモーニングを読んだら、マスターと東子さんが!!!
こりゃーいかんと思い、あわててマンガ喫茶で読んでなかった分を一気読み。
はぁ~すっきり・・・えぇなあ・・・(マスター風)
何と言ってもこのマンガの魅力は、マスターが1話にかならずおちいる「メルへ~んタイム」
お客さんや東子さんとのちょっとした一言で、とたんに空想(メルヘンワールド)へ。
仕事中であろうと、東子さんとのデート中であろうと、ぼー、ぼー&ええなあ・・&メルへ~ん
しちゃうんですね。
最初はマスターのこの癖を不信に思っていた東子さんも、今ではすっかり一緒にメルへ~ん♪

二人のオトボケラブストーリーも魅力だけど、脇を固める個性的なキャラがまたいい。
☆マスターの弟、研人くん → 兄とは正反対のモテモテ美容師。
☆マスターが密かに思いを寄せる人妻 → 園芸の鬼、でも笑うとかわいい
☆東子さんのツレ → ヒカリモノ大好きなコテコテ関西人OLみかりん
☆「みなと」の近くにすむノラ猫 → ダレン(だれ~んってしてるから)
などなどこのマンガには、登場するたびに「へへっ」って笑っちゃうキャラがたくさん♪
常連客もなかなかの名キャラぞろいで、マスターとの会話もかなり笑える。

以前大阪に長く住んでいたので(北摂にも6年いたし)リアルな地名や風景が出てくると
読んでいて楽しいしなつかしい。
しかもマンガの中で彼らがしゃべる関西弁は「大阪の子が普段使っている関西弁」なんだよね。
かなり細かいところまで。たとえば・・・「せやんなー」とか。(※だよねーのこと)
関西に住んでいたらなかなか気づかないんだろうけど、普段活字だとかドラマだとかで
あそこまでリアルな関西弁ってあまり見ない気がするなー。
だからこれ読んでると、友だちとしゃべってるみたいな感覚になってくる(^▽^)

それから”美容師”ではなく”理容師”ってとこがまたいいね!
女性にはあまりなじみのない「理容店」の裏側や苦労なんかも詳しく描かれてる。
理容師体操なんてのもあるそうだ!知らなかった~!
そういえば、私は子供のころ、暇さえあれば幼なじみの家に入り浸っていたのだけど
その子のうちが「理容店」で、いっつも店の待合のソファーでマガジンとかジャンプを読んでて。
おっちゃんがアイパーをかける時のあのジュって音とこげたような匂いが好きだったな♪
でも今はアイパーのお客さん少ないんだって・・みなとマスターが言ってたよ・・。

これを読めば心が和むこと間違いなし!
そういえばこないだ電車で、前に立ってたモーニング読んでるサラリーマンが
メルへ~んのページで幸せなそうな顔してたな(^^)
ええなあ・・・

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脱獄王~白鳥由栄の証言 [book]

脱獄王―白鳥由栄の証言

脱獄王―白鳥由栄の証言


GWに北海道へ行った際訪れた「網走監獄」で購入。

強盗殺人の罪で投獄されたのち、昭和11年の青森刑務所を皮切りに
秋田、網走、札幌と4度もの脱獄を謀った伝説の脱獄王、白鳥由栄の壮絶な人生を綴った
ノンフィクション。
ノンフィクションライター斎藤充功氏による徹底した取材と、実際に白鳥本人を探し出し聞き知った
証言を元に、脱獄、逃走、服役の生々しさと、白鳥由栄の真の
人間の姿が描かれている。

網走刑務所を脱走している白鳥さん人形です。

とにかく、このおじさん。タフで頭がよくて手先が器用で、身体が柔らかい。そして強運。
脱獄に必要な要素を全て備えているんです。
落ちていた針金で鍵を作って扉を開けたり、天井を突き破って屋根に上がったり
床をはがして穴を掘ったり、とまあ、その刑務所によって脱獄方法は様々で
一貫してその手口は大胆かつ巧妙。一度脱獄すると決めたら必ず実行する。
何がすごいって、脱獄決行のためのその下準備がすごい。
どの脱獄も大体、数ヶ月から一年近くかけているんですね。
一番驚いたのは、房扉の鉄枠を留めてあるボルトに、味噌汁の塩汁を毎日ちょっとづつ
垂らすこと半年あまり。(その間手首と足首はずっと錠で繋がれたまま)
ようやく腐食し始め緩んだボルトを抜き、
鉄枠を外し、そのわずかな隙間に頭を入れ
肩の関節をはずして逃げたという網走での脱獄。
脱獄にかける執念深さというか、意志の強さを感じます・・・。

白鳥氏の場合、早く娑婆に出たいからだとか、処刑が怖いからといった理由ではなく
(札幌の場合は死刑判決が怖くてだったみたいですが)
あくまでも「刑務所内の過酷な環境と、看守からの仕打ちに対する”抗議”」としての
脱獄だったそうで、4度目の脱獄後送られた東京拘置所では、環境にも看守にも恵まれ
模範囚として仮出所まで服役していました。

開戦、戦中、戦後を刑務所内で過ごし、高度成長期真っ只中で娑婆へ出ることになった
白鳥の出所後の
生活は、驚きと戸惑いの連続で、結局世の中の動きに付いていけぬまま
孤独な晩年を過ごし、最初の投獄後すぐに離別した家族と再会する事もかなわず
心臓を患いその壮絶な人生を閉じました。

網走を脱獄後、北海道の山中で2年に及ぶ逃亡生活を送っていた際、寒さよりも飢えよりも
「話し相手がいないこと」が何よりも辛かった、と語っていたのが印象的でした。
脱獄に人生の全てをかけた男の、強さと切なさを感じた一書でした。

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「グラスホッパー」 [book]

グラスホッパー

グラスホッパー


「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んで大ファンになった、伊坂幸太郎氏の長編書き下ろし。

死んだ妻の仇を取るため、闇の世界へ足を踏み入れた、元教師「鈴木」
まとわりつく過去を清算したい孤独な大男、自殺屋の「鯨」
自分をバカにするチンケな雇い主を見返してやろうと意気込む、ナイフの殺し屋「蝉」
3人の男たちの3つのストーリーが「押し屋」を中心に、奇妙な円を描く。
洒落たセリフと綿密なプロット、伊坂ワールド炸裂の最高にシュールでクールな殺し屋小説。

ありえない話の連続で残酷シーンも多いが、読後はなぜか爽快感。
悪いヤツだけどなぜか憎めないキャラたち。
そのキャラたちが奏でる、まるで詩集のようなセンスあふれるセリフの数々。
ほお~と深くうなずくカンペキなオチ。
「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んだときほどの衝撃はないものの
キャラ設定、セリフ回し、展開、どれをとってもレベルが高く、とても丁寧に描かれています。
あれだけの数の強烈なキャラが登場するも、個性が偏ることなく、ちゃんとバランスが
取れているあたり、やはりこの作者の才能を感じずにはいられません。

特にいいなと思ったキャラは、何かにつけジャック・クリスピンの言葉を引用する蝉の上司「岩西」
オバカキャラで登場回数は少ないですが、「ジャック・クリスピンがこう言ってんだよ」
「ジャック・クリスピンはな~」と彼が口にする度に、思わず頬が緩んでしまいました(^~^)

「パルプ・フィクション」「ロック、ストック&トゥースモーキングバレルズ」もしくは
マグノリア」「ショート・カッツ」といった、バラバラのストーリーが徐々につながっていくタイプの
映画が好きな方にはオススメの作品です♪

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「肩越しの恋人」 [book]

肩ごしの恋人

肩ごしの恋人


第126回直木賞受賞作。古本屋で購入。

2度の結婚に失敗してもまったく懲りない、超自己中、ワガママ、うぬぼれ女、るり子。
男もセックスも信用できない、真の恋愛を前にするとネガティブになるキャリアウーマン、萌。
二人は幼稚園からの友人。会えば口げんかばかりだが、なぜか離れられない腐れ縁。
ひょんなことから共同生活をすることになった二人が直面していく
「不倫」「離婚」「レイプ」「年下の彼」「ゲイ」「リストラ」といった環境とその乗り越え方を
テンポよく軽快に描いた唯川恵の代表作。

唯川恵の作品でいつも思うのは、女から見た嫌な女の描写が抜群に上手いということ。
これでもかー!ってくらい、女の持つ嫌な面を端的に書いてますよね。
それから、かなりの確率で、仕事はできるが何かが足りないキャリアウーマンが出てくる(笑)
わがままで高飛車なバカ女に怒りを、キャリアウーマンに憧れを。そして女の友情に共感を。
本作は(ストーリー云々は置いといて)唯川作品の醍醐味が最大限に楽しめる
『永遠の定番』的な作品。

唯川 恵といえばその昔、日本中の女子中学生を魅了していたコバルト文庫で
藤本ひとみや氷室冴子と並んで人気の高かったラブストーリー作家で
当時中学1、2年生だったワタシも、授業中教科書に隠してよく読んでいたもんです・・。
コドモの恋愛を書いていた人が、いまや大人の恋愛小説を書かせたら指折りの直木賞作家!
すごいですね~時の流れを感じますね~
小説と一緒に年をとるってこうゆうことですかね~(^^;)


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「川の深さは」 [book]

川の深さは

川の深さは

「亡国のイージス」「終戦のローレライ」の福井晴敏氏の処女作。
めずらしく、書店で購入。

元マル暴の刑事で今はグータラ警備員をしている桃山は、時間を潰すだけの毎日を送っていた。
ある夜、自分の警備するビルに二人の男女が逃げ込んできた。
まだ十代だと思われる保と葵は、敵から逃げている、助けてほしいと訴える。

大ケガを負った保を手当てし、面倒を見るうちに、二人に情を持ち始めた桃山。
それは何の変化もない毎日に訪れた、心の安らぎだった。
しかし、やがて二人の正体が明らかになり、背後に見え隠れする巨大な組織と陰謀に
自らも巻き込まれていく。
政治、国防、テロ、北朝鮮、日米安保・・・現代社会が抱えた問題に真っ向から挑んだ作品。

まず、これほど高質な作品が処女作だということ(おそらく20代で書いたんですよね・・)
それに驚きです。ものすごい才能だと思います。作者と同じ年代として嫉妬すら覚えます(笑)
責任感の強い中年と特殊部隊の孤独な美少年という組み合わせや、市ヶ谷などの設定は
亡国のイージスとかなりカブります・・・(
^^;)
それとくらべると、ちょっと物足りなさや展開に無理っぽさを感じなくもないですが

相変わらずの人間味溢れるキャラクターと息つく暇もないストーリー展開&読みごたえ。
そしてちゃんと泣き所
も用意されていて、今回も楽しませてもらいました。
他の作品と同様に「守りたいものを全力で守る」的なテーマが、この作品にもしっかりと幹にあり
さすがは福井作品の原点だなという感じです。

あなたの目の前に川が流れています。深さはどれくらいでしょう?


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「野ブタ。をプロデュース」 [book]

野ブタ。をプロデュース

野ブタ。をプロデュース


第41回文藝賞受賞作。たしかこないだの芥川賞候補にもなったんですよね。
ってことで、古本屋で見つけたので購入。

高校2年生の桐谷修二はクラスの人気者。
行動力があり面白く勉強もでき、男子にも女子にも一目置かれる目立つ存在。
だが実際は、友人との関係と学校での地位を守るために、本当の自分を隠し
作られたキャラクターを演じている「着ぐるみ」を着たヒーローだった。
ある日修二のクラスに、太って気持ち悪く弱々しい典型的ないじめられっ子が転校してくる。
当然のようにクラスでも浮きまくり、いじめられ始める信太(シンタだがノブタと呼ばれる)は
人気者の修二に泣きつく。「僕を弟子にしてください!」
プロデューサー修二による、いじめられっ子「野ブタ」を学校一の人気者にする作戦が始まった。
果たして、野ブタは人気者になれるのか?

20歳前後の若い作家が大きな賞を取ることが珍しくなくなった昨今ですが
こちらの作者、白石玄 氏もまだ21歳!すげー。
しかも、文章を書くのも卒業文集とかで書いた程度だとか・・。
本格的に「長距離で書いてみた」作品が本作だというから、驚きですね。

んまあ、文章は確かに幼稚だし荒いし、やっぱり経験の問題なのかな~とも思いましたが
若い世代ならではの感受性を随所に感じて、けっこう面白かったですね。
加えて、作者は関西人ということで、間に挟まれるちょっと強引なくらいの笑いやツッコミが
作品に勢いをつけてます。
それを面白いととるか、つまらないととるかは、やはり年代の差なのかも知れません。
ワタシ的には、ニヤニヤ半分、苦笑半分ってとこでした・・。
まあ、キモイ君がそう簡単にヒーローになれるかと言えば、んなわけないだろーって感じですが。
ま、小説ですからね(^▽^)

友人との付き合い方の難しさ、社会で自分の地位を維持すること、キャラを演じるということ。
何も高校生だけの問題ではなく、私たち社会人でも嫌というほど頻繁に経験することであり
そうゆう現実をリアルに描いている作品だと思います。
着ぐるみを着てキャラを演じてる人、結構多いだろうな。

すぐに読み終わる小説なので、ちょっと時間があいた時に読むには、軽く読めてオススメです。

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「アヒルと鴨のコインロッカー」 [book]

アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー


第25回吉川英治文学新人賞受賞作、2005このミス2位の作品。
古本屋に早く現れてほしい本の筆頭でしたが、ようやくゲット!

「一緒に本屋を襲わないか」
仙台大学入学を控えた椎名は、一人暮らしを始めたアパートで隣の部屋に住む男
河崎に出会い、とんでもない計画を持ちかけられる。
同じアパートに住む引きこもりのアジア系外国人に、広辞苑をプレゼントしたいのだと言う。
二年前に起こったある事件がきっかけで始まった「三人の物語」に巻き込まれてしまった椎名。
河崎は一体何者なのか?河崎とその外国人の関係は?二年前に一体何が起こったのか?
過去と現在の二つの物語が進行する、見事に計算されたストーリーを
独特の語り口で描く傑作ミステリ。

いや~面白かった!最高でした。
この読後の胸が苦しくなるほど切ない気持ちは、しばらく続きそうです。
ネタバレになるので詳しいことは書けませんが、この作品の魅力はそのセンス溢れる筆致でしょう。
とにかく巧い!それでいて洒落てる!なんでこんなすばらしい表現が思いつくんだろう~(*。*)
作品の全体的なテーマはどちらかといえば重いのですが、その重たさを感じることなく
割とすんなり読めたのは、表現の巧さからでしょうか。
そして、一つ一つに深い意味があるセリフと小物と登場人物たち(動物たちも含む)
センスある伏線だらけのストーリーに、あとあと「あー!こうきたかー!」と何回思ったことか。
当然、インパクトの強いタイトルもまた、深い深い意味を持っているわけで・・・。
「ぼく」と「わたし」の一人称で語られる現在と二年前のストーリーを
交互に組み合わせて、徐々にシンクロさせていくスタイルも面白い。
計算されつくした、映画の脚本のような小説ですね。
先日「エターナル・サンシャイン」を観たばかりなので、こうゆう小説を映画にすると面白いかもな~と
読みながら思ったりしました。
ただのミステリではない、必ず読むものの心に深く入り込む作品だと思います。
是非皆さんにも読んでもらいたいですね。

井坂作品はこの作品が初めてでしたが、他の作品もチャレンジしてみようと思います♪

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「凛冽の宙」 [book]

ライブドアVSニッポン放送の連日報道のおかげで、株式や企業買収に全く興味のなかった人も
メディアに耳を傾けざるを得ない、といった状況ではないでしょうか・・・。
経済オンチのワタシもそんな一人ですが、まさに今の状況に似たタイムリーな小説です。
実は、いつも購入している某大手古本店で、おもいっきり平積みされていた本書。
今話題の事柄を扱った本だからなのか、単にこんなに古本屋に持ち込まれる程つまらないのか。
興味本位で買ってみました。

凛冽の宙

凛冽の宙

  • 作者: 幸田 真音
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2002/02
  • メディア: 単行本

帯には「不良債権問題にメスを」みたいなことを書いてありましたが
実際は、新しく立ち上がった外資系証券会社社長を任された男と
彼のかつての部下であり、兜町の風雲児と呼ばれる若き投資家との
カネとオンナと己のプライドを掛けた戦い(なのか何なのか・・・)を描いたお話。

M&AやらTOBやら外資やらハゲタカやらの、最近よく耳にする言葉が、満載の本書。
堀江社長のような、才能と勢いのある若き成功者も出てきます。
著者は元々外資の銀行や証券会社のディーラーだった人らしく、経済に疎いワタシでも
分かりやすく読むことが出来き、ちょっとマネーの仕組みが分かったような気がします。
しかし、小説としてはイマイチでしょうかね。
話はアチコチに飛ぶし、全てが尻切れトンボのストーリー。何が言いたいのかも結局分からずじまい。
登場人物のインパクトも弱く、セリフは芝居がかったクサイものばかり(^_^;)
全体的に雑な印象を受けました。せっかくいいテーマなのにもったいないなーと思います。

毎日、数百億、数千億というカネが普通に動いているマーケット。
その裏では、この小説のようなビジネスマンたちによる駆け引きとだまし合いが
日々行われてるんでしょうね。
そーいえば、関口会長が言ってたな。「カネ勘定は億からしかしない」って。

さっ、来週もロト6買おーっと♪


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夕方までは死なないで下さい!「幽霊人命救助隊」 [book]

幽霊人命救助隊

幽霊人命救助隊


「13階段」「グレイヴディッガー」の高野和明氏の作品。
カバーとタイトルに惹かれて古本屋で購入。

東大受験に失敗し自殺を図った予備校生の裕一は、うかばれない霊となって
天国と地上の境目にたどりつく。
そこには同じく自ら命を絶って霊となったヤクザの八木、サラリーマンの市川
そしてミステリアスな美女美晴がいた。
4人の前に現れた神と名乗る人物から、天国行きの条件と引き換えにある使命を受ける。
それは「7週間(49日)で自殺志願者100人の命を救うこと」
地上に降ろされた4人はレスキュー隊の衣装に身を包み、人命救助を開始する。
果たして期限内に100人の命を救うことができるのか。

カバーを見たときは、高野氏の作品だし、てっきり山岳救助隊かなにかの話かと思ったけど
いい意味で見事に裏切られた!テーマも斬新だし、テンポも良く笑いどころも泣きどころもあり
とても読みごたえがあった。
何といっても、その救助方法が面白い!
自殺を考えている人は体がブレて見える暗視ゴーグルで、救助対象者を探し出し
彼らに憑依(ここではモニターとよぶ)して、自殺を思い立った経緯を探る。
4人で知恵をしぼり、思いとどまらせる方法を考え出し
耳元でメガホンを使って忠告(ここでは応援とよぶ)すると
それは天からのお告げのように彼らの心に響き、やがて体のブレが消えていく。
救助成功!
そして手元の携帯電話液晶画面には救助者の人数がカウントされる。

この本には悩み、苦しみを抱え、追い詰められた様々なタイプの自殺志願者が登場する。
孤独な人生に耐えられない中年、障害児の子育てに絶望する主婦、借金を抱える会社経営者
うつ病に気づかないサラリーマン、寂しさから歪んだ恋愛にはまる美女、末期がんに苦しむ老人
両親の離婚とイジメで板ばさみになった小学生、息子の自殺への責任を背負う父親・・・

人が物事を受け止められる心のキャパシティはそれぞれ違うし、受け止め方も様々だ。
「なんでこんなことくらいで悩むわけ?」とか「なんでそんなにお気楽でいられるわけ?」とか
考え方の違いは当然出てくるわけで、それゆえに、悩み苦しむ人を前にして
相手の立場に立ってその気持ちを理解するというのはほんとに難しい。
そうゆうもどかしさを、この本はリアルに描いている。

自殺者の数は今や年々増え続け、年間3万人を超えるという。
交通事故の年間死亡者数が約8000人だから、その数の多さに驚く。
「人と人との結びつき」「心身の健康」「経済」
この3つが揃っていれば、この世から自殺はなくなるのではないか
と、救助活動を通して裕一は実感する。
確かにそうかもしれない。穏やかに人生を歩むこと。
しかし穏やかに、普通に生きていくことはとても大変だ。そう簡単にはいかない。
小さな幸せと大きな不幸せ、大きな幸せと小さな不幸せを繰り返してみんな生きている。
死にたくなるほど辛いことは生きていれば誰にでもある。
でもそれで死を選んでしまっては何にもならない。誰も喜ばないし、誰も救われない。
必ずどこかに自分を必要としている人がいる限り、そして命がある限り、生きなくてはいけない。
生きていれば必ず幸せが回ってくる。

辛いときは、頑張らなくていいから肩の力を抜いて気楽にいこう。
恥ずかしがらずに、誰かに話を聞いてもらおう。
それから、自分の人生を大事にしよう。
改めてそう感じた作品だった。
是非映画化OR連続ドラマ化してほしい。きっとたくさんの共感を得ると思う。

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「黒い家」 [book]


貴志 祐介 著 1997年

第4回日本ホラー小説大賞を受賞した大ベストセラー。
「とにかく怖い」と評判で映画にもなりましたが、怖いのは基本的に苦手なので
今までどちらも見ていませんでした。
先日、同著者の「青い炎」を読んでとても良かったので、こちらも読んでみることに。
今回もケータイde小説です。

大手生保の京都支社に勤める入社5年目の若槻は、保険金の支払い査定業務を行っている。
ひと癖もふた癖もある顧客を相手に奮闘の毎日を送る中、とある顧客から
「外交員の態度が悪い」とのクレーム電話が入る。
菰田(コモダ)と名乗るその男から指名をうけた若槻は、謝罪のために
嵐山近くの自宅へ向かうが、そこで彼を待っていたのは
不気味な雰囲気の漂う「黒い家」と、次々に降りかかる恐怖の連続だった。

あまりの怖さに後押しされて、一晩で読みきってしまいました・・・。
夜中の2時3時まで読む本ではないなあ・・・と思いっきり後悔する始末(>_< )
「保険金殺人」という計画的で、近しい間柄で起こることの多い犯罪が題材だけに
お化けやら怨霊やらの怪奇現象的怖さとは違った、生々しい恐怖が味わえました。
雫井脩介の「火の粉」を読んだときのような不気味な怖さね。

突然身に降りかかるリスクを緩和させるためのシステム「保険」が一転
脅威となって人々を恐怖に陥れていく様子を、実にリアルにスリリングに描いてます。
「黒い家」のおどろおどろしい様子や、狂気に満ちた人間の形相や行動の見事な描写。
加えて、犯罪心理学や昆虫学、生保業界の裏舞台まで見せる技。
とんでもない超一級のエンターテイメントホラー小説です。

人間の心の闇に潜むとてつもない狂気が、何かの拍子で露呈し、人が人でなくなったとき
その狂気はやがて怪物となって一人歩きし、欲で体を肥やしながら
邪魔者を排除していくのでしょうか・・・。
親が子を、子が親を殺めることが、そう珍しくはなくなった時代。
とてもフィクションとは思えない話です。背筋が凍ります。


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