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脱獄王~白鳥由栄の証言 [book]

脱獄王―白鳥由栄の証言

脱獄王―白鳥由栄の証言

  • 作者: 斎藤 充功
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 1999/06
  • メディア: 文庫

GWに北海道へ行った際訪れた「網走監獄」で購入。

強盗殺人の罪で投獄されたのち、昭和11年の青森刑務所を皮切りに
秋田、網走、札幌と4度もの脱獄を謀った伝説の脱獄王、白鳥由栄の壮絶な人生を綴った
ノンフィクション。
ノンフィクションライター斎藤充功氏による徹底した取材と、実際に白鳥本人を探し出し聞き知った
証言を元に、脱獄、逃走、服役の生々しさと、白鳥由栄の真の
人間の姿が描かれている。

網走刑務所を脱走している白鳥さん人形です。

とにかく、このおじさん。タフで頭がよくて手先が器用で、身体が柔らかい。そして強運。
脱獄に必要な要素を全て備えているんです。
落ちていた針金で鍵を作って扉を開けたり、天井を突き破って屋根に上がったり
床をはがして穴を掘ったり、とまあ、その刑務所によって脱獄方法は様々で
一貫してその手口は大胆かつ巧妙。一度脱獄すると決めたら必ず実行する。
何がすごいって、脱獄決行のためのその下準備がすごい。
どの脱獄も大体、数ヶ月から一年近くかけているんですね。
一番驚いたのは、房扉の鉄枠を留めてあるボルトに、味噌汁の塩汁を毎日ちょっとづつ
垂らすこと半年あまり。(その間手首と足首はずっと錠で繋がれたまま)
ようやく腐食し始め緩んだボルトを抜き、
鉄枠を外し、そのわずかな隙間に頭を入れ
肩の関節をはずして逃げたという網走での脱獄。
脱獄にかける執念深さというか、意志の強さを感じます・・・。

白鳥氏の場合、早く娑婆に出たいからだとか、処刑が怖いからといった理由ではなく
(札幌の場合は死刑判決が怖くてだったみたいですが)
あくまでも「刑務所内の過酷な環境と、看守からの仕打ちに対する”抗議”」としての
脱獄だったそうで、4度目の脱獄後送られた東京拘置所では、環境にも看守にも恵まれ
模範囚として仮出所まで服役していました。

開戦、戦中、戦後を刑務所内で過ごし、高度成長期真っ只中で娑婆へ出ることになった
白鳥の出所後の
生活は、驚きと戸惑いの連続で、結局世の中の動きに付いていけぬまま
孤独な晩年を過ごし、最初の投獄後すぐに離別した家族と再会する事もかなわず
心臓を患いその壮絶な人生を閉じました。

網走を脱獄後、北海道の山中で2年に及ぶ逃亡生活を送っていた際、寒さよりも飢えよりも
「話し相手がいないこと」が何よりも辛かった、と語っていたのが印象的でした。
脱獄に人生の全てをかけた男の、強さと切なさを感じた一書でした。

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コメント 2

σ( ̄∀ ̄家)

学校で調べるのに参考にさせてもらぃました
by σ( ̄∀ ̄家) (2005-09-16 18:43) 

狂人フクシマ

俺もこの本読みました。白鳥凄いですよね。俺は、白鳥が改心していく様も好きでした。ブログに感想を書いたんで、下手ですが、良かったら読んで下さい。
by 狂人フクシマ (2011-07-28 09:44) 

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